人を動かすこと 組織に新しい方法を取り入れるには
今回は属人化がテーマ.
どこの組織にもある属人化という課題
業務系の仕事をしてきてこの課題には随分悩んできた.
特定の人しか知らない仕事、長い間個人に頼ってきた体制、相談しても個人的に話の土俵にも乗らないなど.
思えばここ何年かは属人化作業が存在する職場にアサインされることが多い.
これまで経験してきたケース
- 部や課の単位で課題として認識していて、本人の異動も候補にして組織単位でなんとかしようとしている状態.
- 前任者が途中まで取り組んでていたが、いろんな事情から体調を崩してしまった状態.
- 組織としてなんとかしたいが、基本丸投げの状態
今回は3番目.
彼(彼女)、もしくは集団としてなぜ属人的になる傾向を示すのか
仕事のリーダーに経験値、周囲の人達との信頼関係や繋がりが集中することはやむを得ないと思う.
私も同じような経験してきたし、周囲との関係性を活かして仕事をこなしていくことが当人のやり甲斐に繋がっていると思うから.
上司も「この人に聞けば」と思うだろうし、声を掛けられる側は嬉しいもので、自分が認められているという意識にも繋がる.
だが、ある程度の閾値を超えて、他の人に情報を共有しない、自分だけしかできないことが存在する、その人でないと判断できないというレベルになると
会社やサービスの継続に問題が出てくる.
システム開発、運用の現場での属人化
正直、システム開発の現場で属人化という状態が存在することに驚いた.
なぜそういうことが起きるのか、なぜ今までほっておいたのか.
今回のケースは既存のサービスを拡大するにあたり、人手によるオペレーションをシステム化したのだが、要件定義の段階から
ミーティングに参加して、過去の経験値から要件を整理して、開発、商用適用に至ったようだ.
勿論、POや保守運用部門はミーティングには参加しているが、自担当からは当人だけだったようだ.
社内の会議体で承認が必要な場合には、説明はしていたようだが詳細な機能についてまで周囲が理解するレベルには至っていない.
私への課題は、「年度内に副となる担当者をアサインと環境の構築、少なくとも次回の受入試験を二人で行えるようにして欲しい」というもの.
これからどうしていくか
残念ながら自分の中に答えはなく、周囲の人に相談してみたが具体的な方向性は出ていない.
「とにかく考えろ」とか「よく話をしろ」という状態.
自分の中にないなら外に求めてみる.
いつくかの本を読んでいる.
人を動かす
- 作者: D・カーネギー,山口博
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 2016/01/26
- メディア: 単行本
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人はどういう欲求で行動するのか、どのように振る舞うことで人を動かすことができるのについて書かれている.
心理的な側面についての説明が多く、自分の行動を振り返り、今回のケースに当てはめてみた場合どういう行動を取るべきかを考えている.
FEARLESS CHANGE
Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン
- 作者: Mary Lynn Manns,Linda Rising,川口恭伸,木村卓央,高江洲睦,高橋一貴,中込大祐,安井力,山口鉄平,角征典
- 出版社/メーカー: 丸善出版
- 発売日: 2014/01/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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組織に新しい方法を取り入れる際の工夫について、48のパターンを割いて書かれている.
参考事例の中から今回のケースに当てはめることができるパターンは何か、想像しながら読んでいる.
まとめ
この記事を書いている時点で未だ自分の中に解決策はない.
また、責任は追っているが、権限(例えば人事権とか)は持っていない.
(責任といってもクビになるわけではないのですが)
そんな環境の中で結局は当人と話をするしか方法はないだろうと思っているが、1対1で話すのか、他メンバーも含めてグループで話すべきなのか.
どんな内容をどういう形で話すのが効果的なのか.
焦らずに根気よくいくつかの方法を試してみるしかないんだろうか.
(づづく)